Koji Memo(16) 2006年頭に思うこと

あけましておめでとうございます。
昨年は、異常事象(自然現象および人為現象)が一段と増幅して 表れた年であった。今年はその傾向がさらに顕著になる恐れがある。 異常と見えるが、何も特異現象であるのではなく、単にこれまで 気がつかなかっただけであり、この数十年にかけて脈々として蓄積 してきた問題が、顕在化してきただけである。それぞれ理由があって のことである。
一方、日本経済は多々問題を抱えたままとはいえ、着実に回復の道を歩み 始めた。また諸課題のうち、政治改革は小泉総理の単純さ、ナイーブ さが功を奏し、国民の総意が反映され古い体質が脱皮し始めた。これからの 最大課題は行政であり、官僚組織の改革であろう。直接国民が選ぶこと のできない巨大な集団を変えるのは、政治よりもはるかに困難であろう。 しかし、それを変えるのはやはり政治の力でしかない。
日本の人口は、このままで行くと2100年には4000万人になると予測 されている。数年前の予測であるので、もっと早まる気配である。 公務員の数をGNP比率を指標に抑制しようという案が出されているが そんな悠長なことは言っておれない。2050年までに半減させるという くらいの大胆なグランドデザインが必要であろう。
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くだらない論評よりも、自分はどうなのだ、と言われそうなので、 私事で恐縮ですが、現在の活動に触れさせていただく。日本全体から すると極めてちっぽけな問題かもしれないが、小生にとっては身の程 知らずのだいそれたテーマなのです。
プラントエンジニアリングのコンピュータ化と、そのデータの標準化 です。ここで言うエンジニアリングは、設計だけではなくてEPC+O&M のライフ サイクルでとらえています。 Engineering(設計),Procurement(調達),Construction(建設)は、エンジ ニアリング会社の仕事として、小生も深く関わってきた領域ですが、 現地工事(建設)のIT化は不十分でした。 また近年、新しい工場を 次々建設する時代は去り、現在の工場設備をいかに効率よく安全に Operation(運転)し、 Maintenance(保全)していくかが重要になってきて います。
東工大化学工学系の仲研究室から生まれたベンチャー Techmas にて、プラント Operation(運転)の技術伝承と安全を支援するシステムを開発しています。
(財)エンジニアリング振興協会(ENAA)のプラント Maintenance(保全)情報の高度活用委員会の目的は、現場の設備管理やトラブル の経験の技術伝承による設備延命と安全確保です。
また既存設備の3次元モデルの計測技術として最近急進展しているレーザスキャン を、米国調査会社スパーポイント・リサーチ社の窓口として技術の普及に努めて います。 3次元プラント設計は、その効用は多くの人が認めているものの、入力が大変で 日本ではまだそれほど普及していません。既設のプラントの3次元モデルが容易に 得られるようになれば、この3次元デジタルエンジニアリングも加速するものと 期待しています。
本Memo冒頭に書き出したように、2007年を待たずして、社会を震撼とさせる 各種設備の事故が急増してきています。 小生はプラント設備について、EPC+O&M の一貫したデジタル情報化により、それぞれの活動の仲間と一緒にお役に立ちたい と願うしだいです。
日本のものづくりを始めとする現場の力は世界に誇れるものです。プラントの現場 はC+O&Mの領域です。欧米のようなマニュアル社会ではなく、現場のエンジニアが 相互に助け合い、創意工夫を繰り返していくことを、支援していけるシステムをね らっています。
2006-1-1 Koji